第33回日本がん検診・診断学会総会

会長挨拶

会長 浮村 理

京都府立医科大学大学院医学研究科 泌尿器外科学 教授

京都府立医科大学大学院医学研究科 泌尿器外科学 教授 浮村 理

第33回日本がん検診・診断学会総会 ~京都開催にあたって~

 日本がん検診・診断学会総会は、この度、第33回目の開催を迎えます。本学会の設立経緯は、先ず平成3年に、日本消化器集団検診学会・日本婦人科がん検診学会・日本肺癌学会の3学会から、「がん検診協議会」が創設され、その後、日本腎泌尿器疾患予防医学研究会・日本乳がん検診学会・日本小児がん学会・日本医学放射線学会が参加し、計7学会となって平成6年に「日本がん検診・診断学会」が設立されました。その設立趣旨は、「各種がん検診に共通した諸問題、特にがん検診学、検診方法、制度管理、検診の評価および行政の対応などについて協議し日本におけるがん検診の発展に寄与すること」にあります。

 第33回日本がん検診・診断学会総会では、本学会の設立の経緯・趣旨をより濃く反映したものを目指し、がん検診に関して設立当初から本会と共通の目標を共にする「7学会との共催セミナー」をそれぞれ企画しています。加えて、本総会では、7関連学会からの精鋭気鋭の若手を中心とした発表演題を募り、新たに「総会賞セッション」を創設して、選考委員会の公正な選考による受賞の機会を設け、日本がん検診・診断学会の次世代を担うような若手からの演題を期待したいと思います。

 現在、我が国のがんによる死亡者数は、年間37万人を超えて死亡原因の第1位であり、がん死亡を減少させるためには、がんの発生予防・早期発見・生命予後改善に貢献する治療方法開発・改良などが考えられます。がんは、その原因は複合的で、時間的・空間的に多発する特徴をもつため、がん発生率を下げ、発生しても根治あるいは制御するには、その再発を最小化する必要があります。そこで、がん検診診断による早期の適切な発見と引き続く適正な治療の両立が重要と考え、本年の第33回がん検診・診断学会総会のテーマは、「適正な治療・予防医学に導くがん検診・診断」とさせていただきました。

 本総会は、京都の初秋に、京都市の中心(京都駅から地下鉄で二駅の四条烏丸に位置する京都産業会館にて、2025/9/18㈭-19㈮)にて開催することから、まだ残暑が残りやすい時期ではございますが、京らしい食文化や、京ならではの季節感・魅力も堪能していただけますよう、皆さまの多数の参加を心から希望しております。

先頭に戻る