このたび、第53回日本消化器がん検診学会近畿地方会の会長を拝命しましたこと、誠に光栄に存じて
おりますとともに、皆さまには深く感謝申し上げます。
今回のテーマは、「消化器がん検診における新技術の活用の可能性」とさせていただきました。この
1年は、世間をあっと言わせたChatGPTの登場もあり、まさにAI元年ともいえる年となったのではな
いでしょうか。様々な新技術の革新は、あらゆる医療画像領域にみられております。消化器内視鏡で
はAIを使用した腫瘍の診断システムや、進化する構造色彩強調機能等様々なものがありますし、超音
波領域に関しても肝硬度測定や様々な脂肪定量法等も、今後のがん検診にも応用できる可能性があり
ます。胆膵についてのがん診断については超音波内視鏡をはじめとして、造影超音波の実用化にも期
待がされています。血液検査でも遺伝子検査も含め、様々なものが既にネット上で公開されています。
これまでの検診に加えて、がん検診に利用できる新技術を知り、いかに組み合わせていけるかについ
て考える事も、これから益々必要になってくるのではないでしょうか。
また今年はコロナウイルスの影響でしばらくプログラムに組み込むことが難しかった一般演題も広く
応募し、本来の学会の形を取り戻すことも、大きな目標の一つとなっています。 実際の現場で問題と
なっていること等、改めて取り上げていただき議論できれば有意義な会となるものと期待しておりま
す。
本学会が盛会となり、近畿のがん検診活動の発展に繋がります様、多職種の方々に奮ってご参加いた
だけます事を、スタッフ一同、心よりお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。