会長挨拶

日本アンドロロジー学会 第43回学術大会
会長 辻村 晃
(順天堂大学医学部附属浦安病院 泌尿器科教授)
日本アンドロロジー学会 第43回学術大会会長

日本アンドロロジー学会 第43回学術大会、ならびに第34回精子形成・精巣毒性研究会を2024年6月8日~9日に東京で開催させていただきます。私は若い頃からアンドロロジーという分野に興味を抱き、長年研究に携わってまいりました。今回、歴史と伝統ある本学会を担当させていただくこととなり、身に余る光栄と受け止めるとともに感無量でもあります。

学会のテーマは「男性学を思いっきり満喫する」といたしました。アンドロロジーを男性学と理解しますと、様々な領域が含まれます。少子化問題に直結する生殖機能の問題(男性不妊症)、更年期以降の問題となるLOH症候群、アンドロゲンの存在に直結する前立腺疾患、最近、有病者数の増加が明確となった性機能障害はもとより、小児期におけるアンドロゲン分泌異常が生じる諸問題など、多岐にわたります。
特別講演として、医療法人LEADING GIRLS 女性医療クリニックLUNAグループ、関口由紀先生に「女性へアンドロゲン療法のアップトゥーデート」、北海道大学生殖発生生物学分野の黒岩麻里先生に「消えゆくY染色体の運命」、東京大学大学院医学系研究科老年病学の秋下雅弘先生に「アンドロロジーと老年医学」と題してご講演いただきます。また、特別企画では男性学を医療とは別の角度から取り上げるため、フリーアナウンサーの羽鳥慎一さんをお迎えしてアンドロロジーを討議できればと考えております。臨床系は「集まれ!若手アンドロロジスト〜未来へつなぐアンドロロジー研究」と題したシンポジウムで、次世代を担う若手の先生方にご発表いただきます。また、「小児泌尿器科疾患治療後の性機能・生殖機能」と題したシンポジウムでは小児アンドロロジーをテーマとして取り上げております。基礎系は「生殖細胞の分化形成を操る」および「生殖・発生・神経研究の最先端」という二つのシンポジウムを企画いたしました。なお、スポンサードシンポジウムにつきましては、大阪大学医学部泌尿器科の福原慎一郎先生に加えて、海外からApichat Kongkanand先生(タイ)、Sompol Permpongkosol先生(タイ)、Hyun Jun Park先生(韓国)をお招きして、射精に関するテーマでご講演いただきます。
本学会には81題もの一般演題をご応募いただきました。ご応募に心より感謝申し上げます。円滑な学会運営のため時間的な制約が生じ、学会賞応募演題でご応募いただきながら一般演題でのご講演をお願いした先生や、口演発表からポスター発表へ変更させていただいた先生もおられます。この場を借りてお詫び申し上げますとともに、なにとぞご理解のほどお願い申し上げます。なお。ポスターセッションでは例年通り、飲み物を片手に活発な議論、交流が可能となるハッピーアワーとして企画中です。

会場はJR東京駅日本橋口改札徒歩1分、八重洲北口改札徒歩2分、東京メトロ東西線大手町駅B7出口直結のステーションコンファレンス東京で、アクセスは極めて良好です。是非多くの方々の参加をお待ちしております。